みどりの中に光る絹の町川俣
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ホトトギスと兄妹(ホトトギスになった妹の話)

印刷用ページを表示する掲載日:2012年7月1日更新

むかしは五月節句に、山芋どふきど煮で食うもんにしてたんだど。
おっかあに、
「山芋掘ってこ。」
って言わっち、息子が山さ行って掘ってきたど。
「おっかあ、これない、掘っできたがら煮でおいでくんつぇよ。
おら用足しさ行ってくっがら。」

ほして、お竹という妹が一生懸命洗っで煮で、
あんちゃんがけえってこねうぢに、おっかあど妹が食ったんだと。
あんちゃんがけえってきたんで、
「芋煮でおいだがら、あんちゃ食べっせょ。」
「ほうが。」
って芋見で、
「あら、おらにこれくれのどこ残しておいだんでば、
まだまだずないどこ食ったべ。」
「ほんな根性悪りいごど言うもんでね。」
って、おっかあが言ったんだと。
ほんじぇも、
「ずねえどこ食ったべ。」
ってきがねんで、妹が
「うそかどうか、おら腹ぶっつぁいで見せっつお。」
って、腹ぶっつぁいで見せたんで、あんちゃんはぶったまげちゃったど。
妹はホトトギスになっで、
「ぽっとぶっつぁげた、オダダカショ。ぽっとぶっつぁげた、オダダカショ。」
って、鳴いで飛んでったど。

鶴沢 相沢 タツ


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