みどりの中に光る絹の町川俣
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法印とキツネ(法印(山伏)とキツネの話)(1)

印刷用ページを表示する掲載日:2012年7月1日更新

むかし、南平にある法印さまが住んでおったど。
ある日、行(ぎょう)に出かけた時にな、
日向(ひなた)さキツネが昼寝しとったのに出会ったど。
法印さまは、いたずらしてやっペと、
キツネの耳さほらの貝をあてて思い切りブァッーと吹いでやっだら、
キツネはおったまげて逃げてっちまったど。

ほして、キツネは池さ行って水さ影うつし、
法印さまさ化けっとこを田んぼで稼せえでる人さわざと見せて、
急いで遠くさ行っちまったど。
しばらくたって、本物の法印さまがほの稼せえでる人んとこ通りかかっと、
「この化けギツネめ。またずうずうしく来やがったな。ぶんのめしてやれ。」
って、棒やこぶしもちでぶんのめさっち、
傷ができるやら、こぶができるやら、
法印さまは泣きっつらでやっとぜえさけえったど。

川俣 佐藤 庄吉


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