みどりの中に光る絹の町川俣
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観音さまの日と手間取り(欲深い名主さまの話)

印刷用ページを表示する掲載日:2012年7月1日更新

むかし、あっとこに、欲ふけえ名主さまがあったど。
ある日、一人の男がやっできて、
「おら食わしてさえもらえばぜえがら、使ってけろ。
ただ、先祖代々観音さま信仰してっがら、観音さまの命日だけは休ませでけろ。」
って言ったど。
欲ふけえ名主さまは、これは安い拾いもんだど喜んで、
「うん、えがんべ。」
って、使うごどにしたど。

ところが、次の日かせぐがど思ったら、今日はなに観音の日だがら休み、
明日はなんの観音の当り日、あさってもなに観音だがら休むって、
一か月のえ-だただ食いさっちゃど。
観音さまは三十三あっかんな。
欲ふけえ名主さまは泣くほどごせやいで、とうとう暇くっちゃど。

川俣 佐藤 庄吉


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