みどりの中に光る絹の町川俣
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スズメの粗こつ(おしゃかさまとスズメの話)(2)

印刷用ページを表示する掲載日:2012年7月1日更新

おしゃかさまは万物の親方っていうが、一番えれえ人だがら、
めぇ落どすというどき、人間はじめ鳥やけものにいたるまで、
みなかげつけてきたんだと。

ところが、おしゃかさまのぜえさ行ぐには、
ちっと身なりよぐして行がなくては不調法だがらって、
ツバクラはうんと化粧してトロ、トロどみがいで行ったんだと。
スズメは死にめに会わねど困っと思っで、
羽とがすまもなくバサ、バサしたまんまかげつけだわけだ。
おしゃかさまは早ぐかげつけでくっちゃからって、スズメさ、
「おめえはなりふりもなぐ、おらを思っできてくっちゃがら、
田んぼの米を食ってもぜえぞ。」
って言わっちゃど。
ほして、ツバクラはしゃれでトロ、トロ体ばかりつくって、
死にめにあえねくれに遅っちきたんで、
「おめえは田のくろの土虫でも拾ってけぇ。」
って言わっちゃど。
そごにいだヘビのやろうが、
「おら何も食う物ねえなあ。」
って言ったら、カエルのやろうそばさいで、
「おらのけつでもけえ。」 、
って言ったつうがら、ほんで、ヘビはカエルのけつがらのむんだと。

大綱木 管野 佐吉


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