みどりの中に光る絹の町川俣

だんじゃべ(嫁と泥棒の話)

印刷用ページを表示する掲載日:2012年7月1日更新

むかし、あっとこに、おがしねえごとにへがない、ちょっと聞ぐど、
「だんじゃ、だんじゃ。」ってへをこぐあねさまがあったど。
あるぜえさ嫁さ行っで、暇さえあっと、
「だんじゃ、だんじゃ。」って、たれでるつんだな。

ある晩、泥棒がやっできで、ぜえの周り立ぢ回っでだどこさ、
「だんじゃ、だんじゃ。」って聞こえっから、
なんだこれ、めっかさったんでねがど思って、
めえの畑さべタッとなってかくれぢゃったど。
ほだって、まだ「だんじゃ、だんじゃ。」って言うつんだ。
また、こごさいでもめっかさったがと思って、
つい泥棒さへえんねで行ってしまったど。

大綱木 管野 佐吉


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