みどりの中に光る絹の町川俣

芋掘り(あほなおにいさんの話)

印刷用ページを表示する掲載日:2012年7月1日更新

むかし、あっとこに、あほなせなさまがあったど。
畑でない、ばが芋掘りやってだど。
ほしたら通りがかった人が、
「こごはなんていうところだ。」
って聞いたんだと。
「ところ(※)だが、芋だが、掘ってみねげわがんねえ。」
って、一生懸命掘ってんだど。
この人ちっと変だと思って、
「ほんじゃ、こごはなんていう里だ。」
って聞いだら、
「さとは実家さ行っだがら、いづくっかわがんねえ。」
って言ったんだとさ。

※おにどころ=野老の別名で山野に自生するヤマイモ科の多年性つる草

川俣 菅野 サノ


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