みどりの中に光る絹の町川俣

寒風(お寺の和尚さまの話)

印刷用ページを表示する掲載日:2012年7月1日更新

むかし、あるお寺の和尚さまが大きな袋さ寒風ためでおいで、
ぬくいとき、だん家の人たちに、
「寒風さあでっがら、何日に集ばれ。」
って触れ回したどごろが、ほんじゃってとみんな喜んで集ばったど。
ところがその寒風は、なんぼつめた袋だが知んねげんちょも、
小僧につめ方まかせでだがら、へぇたっち入れちまっだと。

ほんでみんな集ばったどこで、口あげで風かけたもんだがら、
だん家の人たち怒ってけえっちまったど。
和尚さま一軒ぎりだん家回って、謝って歩いたんだどさ。

飯坂 佐藤 勝美


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