みどりの中に光る絹の町川俣
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タヌキの八畳敷き(昔話のうまいじいさまと古ダヌキの話)

印刷用ページを表示する掲載日:2012年7月1日更新

むかし、あっとこに、昔話のじょうずなじいさまがあったど。
毎晩、小僧が、
「昔話聞かせてくんつぇ。」
って、来たんだってない。
じいさまはどこの小僧だが分んねがったど。
ほうして、話聞き終っと、
「ほんじゃ、おやすみなんしょ。どうもありがとうない。」
って、けえっちまうんだってな。

じいさまは、おがしな小僧だ。
化物にちげえねえって、ある晩火ばしをほどの中さ突っ込んで、
話語りながらまっ赤になるまで続げで、
ちょい、ちょい居眠りするふりして、小僧のようすを見ったんだと。
小僧は火さあたりながら金玉だしてあぶんだつんだな。
ほれをだんだんおっぴろげて、じいさまさかぶせっペとしたんで、
ほれよんじゃったがら、まっ赤な火ばしをさっと突っさしてくっちゃんだと。
ほしたら、
「ギャーッ。」
って、しごえの下さもぐっていっちゃったど。
タヌキの金玉八畳敷きっていうがな、ほれは古ダヌキだったってない。

大綱木 菅野 佐吉


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