みどりの中に光る絹の町川俣

小手姫神像

印刷用ページを表示する掲載日:2012年3月29日更新

所在地:福島県伊達郡川俣町大字東福沢字坊ノ入山1の2 薬師堂

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小手姫神像の写真

薬師堂に祭られている小手姫神像で高さ14cmの小木彫像である。髪型は豊かで高いまげを結い身には唐衣をつけ、左膝を立てその膝上の手は上向けになっている。彩色ははげ落ちているが、当初は極彩色の美くしい像であったと考えられる。左膝を立てる形態の仏像はなくこれは神像に多い。古老の話によるとこの姿は糸を糸枠から糸車に移す姿勢であるという。

また、同所には養蚕神の木彫像も祭られている。この養蚕神像は高さ22.5cmの彩色像で両手先は欠失している。この地方の養蚕神は手に桑枝と糸枠(または蚕種紙)を持つものが多いので、この神像もそのような姿ではないかと考えられる。台座と像背に「文政五午年□禅山現住四十八日山籠法眼法印」との銘がある。

堂の西北方には伝説の地、首塚、尾塚に区分された蛇塚があり、古碑や石造供養塔婆なども建てられている。堂前の広場には当薬師参道入口から移された船形の庚申像塔と並び、役小角の半肉彫石像塔が自然石を笠として建てられているのも、当地方としては珍らしい。


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