昔、京の都のある姫君と若い公家とが深い仲となったが、公家は命により遠い陸奥へと旅発って行った。姫は恋しい公家が都に帰る日を待っていたが、待てど暮らせど帰ってこず日がたつにつれ恋しさがつのるばかりだった。我慢ができず鹿を供に連れて陸奥へと長い旅路についた。長い苦労の旅路の末に大清水の地にたどり着いた。恋しい公家は花塚山にいると聞いたが、その山は女人禁制の山で行くこともできず、鹿なら行くことができると思い、鹿に来ていることを伝え、鹿を花塚山に向けて放した。そこで放鹿山といわれたという。いつの間にか放鹿山は花塚山といわれるようになったという。
きれいに整備された登山道
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